夏目漱石心 《心》夏目漱石

2019-03-07
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文章简介:<心>讲述的是"先生"结识并爱上了房东家的小姐,同时也赢得了房东太太的好感,但却因年少时曾受到叔父的欺诈而对他人时存戒心,迟迟不能表白自己的心意.后来,"先生"的好友K住进了房东家里,也爱上了小姐,直率的K向好友"先生"表白了自己的心事,"先生"在表面上批评K"不求上进",背地里却偷偷地向房东太太提出要和小姐结婚.夏目漱石心 <心>夏目漱石知道了这一切真相之后的K在绝望中自杀了,同时

《心》讲述的是“先生”结识并爱上了房东家的小姐,同时也赢得了房东太太的好感,但却因年少时曾受到叔父的欺诈而对他人时存戒心,迟迟不能表白自己的心意。后来,“先生”的好友K住进了房东家里,也爱上了小姐,直率的K向好友“先生"表白了自己的心事,“先生”在表面上批评K“不求上进”,背地里却偷偷地向房东太太提出要和小姐结婚。

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知道了这一切真相之后的K在绝望中自杀了,同时K的死也留给“先生”一生的不安和自责,婚后的“先生”一直无法忘却K,他的内心无比的寂寞,终于也走上了自杀的道路。

しまいに私は凝(じっ)としておられなくなりました。無理に凝としていれば、Kの部屋へ飛び込みたくなるのです。私は仕方なしに立って縁側へ出ました。そこから茶の間へ来て、何という目的もなく、鉄瓶(てつびん)の湯を湯呑(ゆのみ)に注(つい)で一杯呑みました。

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それから玄関へ出ました。私はわざとKの室を回避するようにして、こんな風に自分を往来の真中に見出(みいだ)したのです。私には無論どこへ行くという的(あて)もありません。

ただ凝(じっ)としていられないだけでした。それで方角も何も構わずに、正月の町を、むやみに歩き廻(まわ)ったのです。私の頭はいくら歩いてもKの事でいっぱいになっていました。私もKを振(ふる)い落す気で歩き廻る訳ではなかったのです。むしろ自分から進んで彼の姿を咀嚼(そしゃく)しながらうろついていたのです。

后来我竟坐卧不安,倘若硬呆下去,说不定就要闯进K的房间。我无可奈何地只好站起身走到廊子上,又从这里来到茶室,毫无目的地把铁壶里的热水倒了一杯,一口灌下去,然后走出家门。我仿佛在故意躲避着K的房间,就这样站在了大街的正中央。

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当然我也没有可去的地方。只是因为安静不下来,因此去哪儿都无所谓,就漫无目的地徘徊在过年的大街上。可是无论怎样走,我的脑袋里都是装满了K的事情。我也并非为摆脱K而闲转,我只是一边徘徊,一边仔细琢磨着他的举动。

私には第一に彼が解(かい)しがたい男のように見えました。どうしてあんな事を突然私に打ち明けたのか、またどうして打ち明けなければいられないほどに、彼の恋が募(つの)って来たのか、そうして平生の彼はどこに吹き飛ばされてしまったのか、すべて私には解しにくい問題でした。

私は彼の強い事を知っていました。また彼の真面目(まじめ)な事を知っていました。私はこれから私の取るべき態度を決する前に、彼について聞かなければならない多くをもっていると信じました。

同時にこれからさき彼を相手にするのが変に気味が悪かったのです。私は夢中に町の中を歩きながら、自分の室に凝(じっ)と坐(すわ)っている彼の容貌(ようぼう)を始終眼の前に描(えが)き出しました。

しかもいくら私が歩いても彼を動かす事は到底できないのだという声がどこかで聞こえるのです。つまり私には彼が一種の魔物のように思えたからでしょう。私は永久彼に祟(たた)られたのではなかろうかという気さえしました。

首先我发观他似乎变得难以理解了。他为什么突然向我表白这种事?为什么他的爱情炽烈得到了非表白不可的程度?而平时的他又跑到哪儿去了呢?这一切我都不可理解。我知道他很要强,也知道他很认真。我相信在决定我今后应该采取的态度之前,很多问题是必须要他讲清的。

同时,我再也不愿意把他当作伙伴了。我在街头闷闷地走着。眼前总是浮现出静坐在自己房间中的K的面影。而且不管怎样走,耳边时时听到他那始终不可动摇的声音。总之,我似乎觉得他就是个魔鬼。长久以来,我不正是在受他的折磨吗?

私が疲れて宅(うち)へ帰った時、彼の室は依然として人気(ひとけ)のないように静かでした。

我疲倦地回到家里的时候,他的房间依然静寂得如同无人一般。